ICU高校での日々を思い返すと、先生方には多大なるご迷惑をおかけした自覚はありますが(笑)、自由奔放で個性的な面々との楽しい思い出ばかりが蘇ります。卒業から40年経った今も、帰京のたびに集まる親友たちはかけがえのない存在。思い出話に大爆笑しながら、美味しいお酒と食事を共にする時間は何よりの宝物です。
アフリカとベルギーで人格形成期と義務教育課程のすべてを過ごした私にとって、ICU高校での3年間は、日本人としての自覚を育み、人付き合いのバランス感覚を養えた大切な期間でした。

結婚を機に福井県に移り住んで34年。家族や親戚、仕事、そしてワインやスキーを通じて出会った多くの仲間に恵まれ、福井ライフを存分にエンジョイしています。一昨年には、同敷地内の母屋をリノベーションし、古民家民泊をオープンしました。
現在は口コミを中心に、英語やフランス語でのインバウンド対応も行っています。純和風の建築と庭にアフリカンテイストを織り交ぜた空間で、ワイン業界の方や工芸体験で来福するアーティストと日本料理を作ったり、習字体験をしたり。私の半生を「肴」にワインを酌み交わすひとときも、なかなか面白いものです。もちろん、越前ガニを目当てに来られる日本人のお客様もいらっしゃいます。お泊まりスキー教室も開催可能!
実は、私が住む越前市周辺は、1500年の歴史を持つ越前和紙をはじめ、世界中のシェフを魅了する越前打刃物、精巧な技が光る越前箪笥など、伝統工芸が息づく産地です。そんな「手仕事のまち」としての魅力が認められ、2025年10月、越前市はユネスコ創造都市ネットワークの「クラフト&フォークアート」分野に認定されました。
民泊を訪れる方々にも、この歴史と文化が凝縮された魅力をぜひ発信したい。そんな思いで、外国語ガイドの育成講座にも挑戦しました。

場所は変われど、多様な価値観を面白がれる今の自分があるのは、あの自由な校風と個性豊かな友人たちのおかげです。これからもこの越前の地で、世界と地域を繋ぐ『ICUHS生らしい』活動を続けていきたいと思っています。
福井の美味しいお酒と伝統工芸、そして私のアフリカ&ベルギー仕込みの(?)おもてなしを用意して待っています。ぜひ遊びにいらしてください!