卒業ぶりに再会した飛鳥からバトンが回ってくるなんて笑

私も飛鳥と同じく白人ミックスできっと見た目からはアジア人とミックスだなんて分からない。
私は東京で生まれ育ったが、海外にルーツを持つ人々とは接点はなかった。白人の父親とは離れて暮らしていたから、私の周りには「日本人」しかいなかった。この環境の中で、自分も他の日本人と同じ見た目をしているだろうと思い込んで、鏡や店のウィンドウに映る自分を見てビックリしたことは何度もある。「あぁ、やっぱり自分は違うんだ」と思い知らされた。この感覚は今でもなくなっていない。

ICU高校にいるときは自分の見た目の違いはあまり気にならなかった。高校の中では、安心して自分を表現できるセーフスペースだった。一歩、高校の外に出ると私はまた異質な存在に戻った。なので、卒業が近づくにつれて、ICUの安心した空間から離れることが本当に怖かった。自分のセーフスペースがなくなってしまうのはすごく不安だった。だから私は海外に逃げ、イギリスの大学に進学した。

友達も家族もいない地で第二言語で生活し学ぶのは大変だったけど、いろいろな人種がいていわゆる「意識高い系」の集まるイギリスの大学は私のセーフスペースになった。いろいろな見た目をした人がいるので、自分の顔を見て驚くことも少なくなった。

しかし、新型コロナウイルスのパンデミックで、アジア人差別がひどくなった。今まで見たことなかった(気付かなかった)が、街中でアジア人に対する嫌な言葉を聞いたり、差別的な態度を目撃した。ニュースでもアジア人差別に関する事件を見るようになった。私はいくら自分がアジア人だと思っていても見た目が白人だから、直接的な差別を受けることはなかった。

このような状況で、私はアジア人差別とどのように向き合えばよいのか考えるようになった。当時アジア人彼氏がいたので、外出するときは緊張した。もし嫌なことされたらどう対処すべきか、なんて言い返そうか、何度も頭の中でシミュレーションした。それと同時に、自分が白人特権を持っているというのを理解しなければならなかった。日本にいるときは自分が特権を持っているだなんて思ったことはなかったけど、アジアの外に出ると私はマジョリティとなる。コロナ前も人種差別はあったのにこういう機会でしか自分の特権に気付けなかったのは恥ずかしい。

日本に帰国してまた私は異質な存在に戻った。