中学2年生の夏、人生で初めての一目惚れをした。ユニークだが暖かい雰囲気は一瞬で私を虜にした。言語化できない何かが私を掴んで離さなかった。

12/18、見事に願いが成就した。

約一年半思い描いていた理想の未来がついに手に入った。icu高校に合格したのだ。学校説明会に行ってからというものicu高校にしか行きたくない!!と完全に心を奪われ、暇があればもらったパンフレットを何度も何度も読み返し、icu高校生になった自分を想像していた。icu高校に入ることこそが人生最大のゴールであり、実現されたらもう他に望むことはないと本気で思っていた。

Icu高校での毎日はとても刺激的だった。日本なのに校則がないという状況はシンガポールから帰国し公立中学校に転入した私にとってなかなか新鮮だった。周りの生徒がどんどん髪を染めたりピアスを開けたりする中で、自分はしばらく何もしなかった。卒業したのにも関わらず、メイクにもピアスにも髪を染めるのにも手を出さなかったのは、中学の校則(そして日本の暗黙の了解)を守っている自分に酔っていたからだ。また、そのような形で自分の外見を変えてしまえばありのままの自分を愛せなくなるのでは、自分は弱いということを認めてしまうことになるのではないかと怯えていた。しかし自分を変えるのは自分が弱いからではなく、新しい自分の形、すなわち正解を見つけられたからということ高校生活を通して実感した。icu高校生には、他人にどう評価されようと自分がした選択が正解と言い切る自信と強さがあった。中学2年生の私を掴んで離さなかったものはきっとこれだったのだろう。それまでの自分は生まれた状態のままの自分を愛することが正解だと思っていた。しかしそれだけが正解と決めつける必要はなく、人の数だけ正解があり、自分の中でも新たな正解の形を見つけても良いのだと周りから教わった。今はずっと憧れていたブリーチに手を出し、昔の自分も新しい自分も好きだと自信を持って言える。街中で中学の同級生とすれ違っても認知されなくなったことから本当に変わったんだなと実感します(笑)

現在大学一年生になり、大人になるということがさらに現実味を帯びてきた。どのような職業に就くのか、結婚はするのか、子供は産むのか産まないのか、どのような選択も認められつつある世の中になっている。これからは自分がどんな道を突き進むのか自分で決めなければならない。様々な生き方があると学んだ高校生活で私は人生のスタートを切った。内部進学したicu大学で批判的思考力を養い、様々な正解がある中で自分なりの正解を見つけ出し、悔いのない選択ができるようになりたい。

素敵な企画をはじめてくださった同窓会の方々、またバトンを渡してくれたこころさん本当に本当にありがとうございました。
少しでも多くの人にバトンが渡りますようにという願いを込めて次の人にバトンタッチします。