エッセイリレー43の最初のエッセイを書かせていただくことができ大変光栄です。

43の畑日向子です。

異例の43期の3年間を少し振り返りたいと思います。

私たち43期はコロナパンデミックにより、緊急事態宣言が出され、外出自粛が要請された中で高校生活が開始しました。今となっては緊急事態宣言とかもはや懐かしいものですが、当時はそれに何度も翻弄されたものです。
入学式もないままオンラインで授業が開始され、約二ヶ月後にやっと対面でクラスメートと顔合わせをしました。みんな「初めまして」ではなく「〇〇さんだよね?やっと会えたね!」と、まるで何かのオフ会のようだったこと、全員に「ひなこ背たか!」と驚かれたこと、今でも鮮明に覚えています。9月の入学式は、全く緊張感もなくチャペルに入る前からみんなガヤガヤと騒がしい、いわゆる入学式とは程遠いものでした。その後も感染状況に応じて、対面授業とオンラインを行き来していました。他の高校がずっとオンライン(中には授業さえもしない高校もあった中で)の中、ICUHSでは先生たちができるだけ対面で授業ができないかと頑張ってくださり、そのおかげで大半の授業を対面で受けることができました。行事もどうにかできないかと先生たちが考えてくださり、文化祭(通常とは異なる形ではありましたが)、体育祭、それから修学旅行までおこなうことができました。コロナパンデミックの中、いろいろな打撃を受けながらも高校生活を満喫することができました。少し収まり、対面授業が主になっても、常に顔の上半分しか見えない状態が卒業まで続きました。私たちにとって卒業アルバムは思い出の結晶であると同時にびっくり玉手箱です。最後の卒業式でようやくマスクを外してもよくなったことが印象深く残っています。

こうして、ICUHSでの高校生活を振り返っていると、私にとってICUHSが如何に過ごしやすい場所であったかひしひしと感じています。良い意味でみんな他人に干渉してこないことで私はとても息がし易かったですし、先生たちが私たち生徒を対等な人間として(友達として?)扱ってくれたことがとても嬉しかったです。本当に過ごしやすかったです。友達にも先生にも恵まれ、自分と言う存在を肯定してくれる人が沢山いたこと、本当に感謝しかないです。ありがとう。

私はまだ同じ森にあと3年半います。私の通学の道が高校と大学で変わらないこともあり、まだ私は高校4年目だと思ってしまうことも多々あります。同じ森というだけあり、学食でハイの先生に会うこともあれば、ハイに数人で突撃することもあります。先生たちと思い出話に浸って、やっと自分が高校を卒業してしまったことを認識します。ですが、それ以前に高校を卒業しても私の居場所は無くなっていないんだなと実感しています。

会えないことが寂しいと思える人に出会えたこと。それも沢山いたこと。
それがいかに幸運なことか幸せなことかと噛み締めています。

いつかみんなでマスク無しで集まりたいです(マスク無しでは誰が誰だかわからないかもだけど)。

それではまたいつか

このリレーは私の高校時代ずっとそばにいてくれて憧れだった(今も)人に渡します。