Q.1. ICU高校で教鞭をとられることになった経緯について教えてください。

通っていました教会の牧師先生と、高月三世子先生がお知り合いで、ICU高校創設で教員を募集していると紹介され書類と面接試験を受け採用されました。

Q.2. ICU高校での教員生活を一言で言うなら

楽しい教員生活でした。新卒で4年間公立校に勤めていましたが、そのとき文部省指導要録の音楽教育に疑問がありました。(ICU高校では)初代校長先生から「自由にどうぞ」のお言葉をいただいて感激しました。私の考えている音楽の本質を体感して欲しいとの願いから考えた授業基本の「歌う」ということ(楽器演奏でも心の中で歌うという表現法)「感じる心」「楽器演奏」の3つを柱に、音楽を通して自分の感性に気づいてほしい、また自分を見つめて欲しい、との思いで授業を行いました。多彩な才能を持つICU高生だからこそ出来た授業ですが、皆さんが真剣に楽しく音楽に接していたことが何よりの喜びとなりました。

Q.3.  特に思い出深かったことについて教えてください。

基本的にはナチュラルな音が本物の感性に気づく事だと思っていますが、エレクトリックな楽器の好きな生徒さんとかなりバトルを繰り返し、結果的には時代の波に屈してしまいましたが・・・。

また心が病んでいる生徒さんが、歌をうたう事で僅かでも心が解放されているのを感じました時は音楽の持つ力に感謝しました。

コーラス部とのクラブ活動の中で、沢山の感動を共有できました事も思い出です。本年2月4日に多目的ホールで開催されたICU高校コーラス部定期演奏会の最後には、 「おんがくにいる人」(作曲:西川拓 作詞:能田昴 いずれも卒業生)を卒業生の村山俊介の指揮でOB・OG&在校生全員が、観客の私1人の為に歌って下さいました。OB・OGの方が年末休暇に集まって練習したり、秘密裡の練習に苦心して下さったりしたことを後から伺い、皆さんの粋な心遣いに感激のあまり涙があふれてまいりました。教師冥利に尽きる素晴らしいICUでの思い出です。

Q.4. 現在興味のあること、今後のご予定、もしくはやりたいことなどについて教えてください。

在職中は教員と歌手の2足のわらじの生活でしたが、今は演奏活動と歌唱指導の日々です(地域での歌声広場の企画等々)。にこおんコーラス指導で今も月1回はICUに通っております。(父母会&卒業生も歓迎です。ご興味ある方は下記に問い合わせてください。)

(前中facebook: または 浜本:0426-25-5767  下島:0422-33-0444まで)

Q.5. 卒業生に向けて何かひとことお願いします。

人生を通して続けられる楽しくて心豊かになれる何かを見つけて下さい。   

前中榮子先生のHPアドレス  www5.ocn.ne.jp/~eiko2114/