44期の図子田結渚です。
まだICUHSを卒業して半年しか経っておらず、大した内容は書けませんが、自分の過去と現在の話を皆さまに共有したいと思います。

私は昔から、身長だけはクラスで一番小さかったのですが(結局成長期は一度も訪れませんでした)、2歳の頃には平仮名を読むことができ、保育園で先生に怒られそうな行動をしている子を見たら注意する、真面目で正義感の強い子供でした。
また、小学校では勉強が得意で、学校・塾・バレエと様々なコミュニティに友達がいたため、忙しくも充実した毎日を送っていました。

そんな中、小5の冬、父親の仕事でヨーロッパのチェコ共和国に引っ越しました。最初は日本人学校に通っていましたが、英語を話せるようにならないまま帰国するのはもったいないと思い、中1の4月からインターに通い始めました。
日本人が誰もいない学校で、転校して最初の2、3ヶ月間は、クラスメイトや先生とまともに会話ができない、授業が理解できない、課題は何をやれば良いのか分からない状態でした。しかし、当時の自分は今よりも社交的で、かつ学校内には優しい生徒が多かったおかげでなんとか友達を作ることができました。そこから英語力はメキメキと向上し、初めは芳しくなかった成績が、卒業する頃にはほとんどオールAになっていました。

挫折しながらも最終的には割と上手く行っていた人生でしたが、帰国して始まった高校生活はそう甘いものではありませんでした。というのも、皆さまもご存知の通り、ICUHSでは2年に上がったタイミングでクラス替えが行われ、3年でも同じクラスになります。
1年の時は、帰り道が一緒の方向で気が合うクラスメイトが多く、必然的に仲良くなれる環境でした。しかし、2年になると、クラス内ですぐにグループができていたことに加え、仲良くなろうと自分から積極的に働きかけなかったせいで、私はいつの間にか孤立していました。
小中学生の頃は簡単だった友達作りが、高校生になってこれほど難しくなるとは思ってもみませんでした。一人でいる時間も好きですが、やっぱり友達が欲しかったし、誰かの一番になりたかったのだと思います。
しかし、部活(オーケストラ部とロック部に所属)や、同期と結成し学祭や新歓で発表をしていたアカペラは楽しかったですし、体育祭の副委員長もやりがいがあり、心からやってよかったと思っているので、後悔はありません。高校で自分と出会い、人生を豊かにしてくれた沢山の方に感謝を伝えたいです。

ここからは、今の生活についてお話ししたいと思います。
今年の4月から他大学の法学部に入り、法曹の道を目指して予備試験(司法試験を受ける資格を得るための試験)の勉強をしています。初めて学ぶ知識ばかりでとても難しく、予備試験・司法試験の勉強をされている方や、その試験に合格して法律家として働かれている方々には尊敬しかありません。
サークルは、200人規模と大所帯のオーケストラのサークルに所属し、高校のオケ部で始めたヴィオラを続けています。定演(定期演奏会)が年3回、合宿が年2回、それ以外に弦楽器演奏会やヴィオラ演奏会などもあります。また、定演が終わると次の定演に向けてオーディションを行い、選ばれた人しか色々な曲を演奏できません。
周りの人がしているクラシック音楽の話についていけなかったり、調号や音楽記号の意味が分からなかったりと、慣れないことばかりで落ち込みますが、上達が感じられて楽しい瞬間も多く、とりあえずしばらくは頑張ってみようと思っています。
学校と予備試験の勉強、サークルの両立は大変だけれど、大学に通わせてもらっている以上、一日一日を大切に過ごして意味のある大学生活にしたいです。

最後に、エッセイリレーに掲載されているエッセイを拝見しましたが、改めてICUHSは面白い人の集まりだなと感じます。そんなICUHSの先輩方、同期、後輩たちと会えることを切に願っています。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。