1年生の時に出席番号が一つあとだった吉竹さんより、バトンやらない?と声をかけてもらいました。最近はなかなか振り返りをしたりまともに文章を書くことも少ないので、いい機会ですしお受けすることにしました。
で、最初に軽い気持ちで自分と同じ22期の皆さんのエッセイを読んでみたところ、感想は「自分、書くことないわ」でした。次に他の期の皆さんのエッセイを読んでみると、「みんな偉すぎる、恥ずかしいわ・・」でした。そこでそっとブラウザを閉じました。
気を取り直して・・22期の山口潤と申します。私はいわゆる「隠れ帰国」の一般生として入学しました。実家からの通学は不可能ではありませんでしたが2時間程度の距離にあったため、寮(第1男子寮)に入りました。部活は寮の3年生の先輩に勧誘され「放課後練習が週1しかない」ことに魅力を感じたハンドボール部に入りました。
2年生までは、漠然と「このままICU(大学)に行きたい(受験とか大変そうだし)」と思っていました。ですが、ICU高校では海外の大学を志望する生徒に対して準備や指導ができる体制があることを知り、「やっぱりアメリカの大学に行きたいかもしれない」と思ってからは進路変更をしました(RIPスノグラさん)。
3年生の時は、受験をしないと決まれば好きな科目(日本史・物理・音楽など)ばかりを選択し、塾も行かないので引退後も部活のお手伝いをし、3年まで寮生だったので漫画を読んだり寮母さんや友達と語ったりして楽しく過ごしました。
幸いにも志望大学に入ることもでき、無難に卒業後は日本で外資系の金融企業に就職し(米国に残留することは特に考えず。就業ビザ取得も難しそうだし・・と)、一度の転職を経て現在に至ります。
さて、現在の自分から振り返ってみると、ICU高校への進学は自分にとって最善の選択だったと感じています。
↑からお察しかとも思いますが、よく言えばマイペース・平たく言えばレイジーな自分にとってICU高校が「自分で選択する・判断する機会が適度に提供され、致命傷にはならない程度の失敗をすることを許容してくれる場所」であったことは、大人への階段を上る途中にあった自分にとってとても貴重だったと思います。日本では多くの人が「失敗はしてはいけない」との思いから何かと先回りして(或いは周りに勝手に先回りされて)失敗経験が積みにくい現在においては、けっこう重要なことだと思います。
また、寮生活は「子供が緩やかに親離れする、そして親が子離れをする」ためには非常によい選択肢だったと思います(加えて、寮生活は単純に楽しい)。おすすめです。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
・・なんともパッとしないエッセイで、なかなか「これで提出するか」という気持ちになれずに数週間経ちました。
(インスピレーションを求めて?)改めて他の皆さんのエッセイを適当にクリックして読み漁っていると、本当にたくさんの個性的な方たちが、世界中の様々な場所を舞台に一生懸命生きているんだなあということを思わされました。
月並みの感想ですが、そろそろ40代の大台に乗り、ともすれば自動運転モードで生活を楽にこなすだけの日々になりかねない(いや、なっている)自分にとっては、このエッセイを書いてみたり、書く内容を考えたり(そして何も思いつかなかったり)、高校時代の友人知人をはじめとする他の人に思いを馳せたりと、そのようなことができただけでも有意義な時間だったと思います。
改めて吉竹さんに感謝するとともに、この企画を立案してくださったICU高校同窓会の方々、そして先生方やスタッフをはじめとするICU高校を設立当初から現在に至るまで支えてくださっている多くの方々にもお礼申し上げます。ありがとうございました。