今回のエッセイリレーが実和ちゃんからスタートして美幸ちゃんにバトンが渡されたので、サッカー部つながりで回ってくる事は少し覚悟していましたが…ハイ、大貫が3番手です。マネージャー達からのバトンなのでサッカーの事を書こうかな?とも思いましたが、今回は3年前から始めた「トレイルランニング(略してトレラン)」について書こうと思います。
知っている人もいるかも知れませんが、トレランは山道(トレイル)を走るスポーツです。マラソンのようにトレランにはレースもあり、決められたトレイルを通って時間内にゴールする競技です。ただ、私は「毎日のご飯(お酒)を美味しく感じるため」に走っているエンジョイ・ランナーなので、レースに出ても完走する事だけを目標としています。それだけでもトレランは十分に楽しいのです。
人間は体内のカロリーを使って走りますが、2-3時間もすると使えるエネルギーが枯渇しちゃいます。だからトレランでは水分補給と同時にエネルギー補給の方法やタイミングを考える戦略が必要となります。コースの途中に「エイド」といって水分や食料を補給できる中継スポットがありますが、一般的なランナーはエイド補給だけでは足りないので自分の体力に合わせて水分・食料を背負ってレースに臨みます。また、気温や天候の変化を想定して防寒・雨具を用意する必要もあり、更には万一の怪我にも応急処置ができるよう救急セットも装備として持ちます。このように準備段階からレース全体のリスク管理を含めた戦略を考える必要があるのがトレランの魅力の一つです。
因みに「トレラン」と言いますが、一部のトップランナー以外は全コースを走っている訳ではありません。登りは歩きますし、途中で止まって休憩もします。鎖を使って岩場を上るコースもあれば、走るのが怖く感じるほどの急勾配の下りもあります。コースの変化、どこで体力を使って走るか、どのタイミングで休憩を取るかを考えながらレースを進めます。
ただ、それだけだと苦行にしか思えないという人が大半だと思います。トレランの一番の魅力はやはり「山を旅する」事だと思います。レースの開催場所まで行く事も旅ですし、トレイルを自分の足で進む事も旅と思いますが、両方の意味での旅をトレランで楽しめます。以前、出走したスパトレイルという大会では四万(群馬県)を出発地として草津をゴールとする温泉地を巡るレースでした。四万で前泊した温泉宿の食事は走る前なのにガッツリ食べてしまう程に美味しく、また、レース途中のエイドには足湯があって疲れを癒せたり、と温泉地ならではの魅力が詰まったレースでした。また、伊豆で出たレースではコースの途中で何か所も富士山を眺めるスポットがあったので何度も足を止めて写真を撮ったり、エイドでは地元の人が作ってくれたイノシシ鍋を食べながら会話をしたりと完全に旅行気分です。こんな事を書いていたら真面目に走っている人に怒られそうですが、これもトレランの魅力なのです。
レースの話題が中心になってしまいましたが、山の中を楽しみながら走るのがトレランです。これを機に興味を持った実和ちゃんと美幸ちゃんは間違いなく参加してくれると思いますが、皆さんも状況が落ち着いたら近場の山を走りに行きましょう!