柳田くんからバトン受け取りました14期松本(石﨑)美絵です。
高校時代、硬式野球部のマネージャーとして充実した(というか、ほぼ部活のことしか考えていなかった)3年間を過ごしました。そんな私にとって春も夏も高校野球を思考の外に追い出すこと自体無理な話で、親戚でも何でもないけど、敗戦校の選手が泣いていたら一緒に泣く。(決して、歳を重ねて涙腺が緩くなったわけではない…はず)。そして、勝利した学校の「栄誉を讃え、校歌を演奏し…」というアナウンスが流れて、選手のみなさんが校歌を歌うシーンでは拍手しながら、またちょっとウルウル。もちろん今夏も高校球児の勇姿に見入っておりました。
そんな中、校歌のシーンで水を差す長男のコメント。(現在大学生。でも高校生の時から同じコメント)「よくみんな高校の校歌覚えてるよね。僕、多分一度もちゃんと歌ってないわ。っていうか、どんなかもよく覚えてない。」小学校、中学校の校歌はちゃんと歌えるらしいけど、高校の校歌は全く覚えていないらしい。残念だ。
でもなぜか、うちの息子たちはICUHSの校歌は歌えるのです。なぜなら私が歌うから。私にとって、校歌って結構身近で、小学校、中学校、高校と今でも母校の校歌は全部歌える。中でも、高校の校歌は特別。群馬の田舎で中学生まで過ごし、帰国生ばっかりの高校にビクビクする中、配布された校歌のテープ(古っ)が渡されて。もうね、がんばって覚えました。歌えば歌うほど、何だか染み込んで、特別になった高校の校歌。「甲子園で英語の校歌を歌いたい!」とずっと思っていました。強豪ひしめく西東京地区で、その当時公式戦で一勝もしたことのないICUHS野球部にとってはなかなかに高いハードルだというのは承知の上だったので、マネージャーの間では「公式戦で勝ったら(地方大会だろうが何だろうが)校歌歌おう!」と心に決めていたのです。まあ残念ながら私が在学していた3年間でその野望は叶いませんでした。でもいつか、甲子園で流れる校歌を聞ける日が来ることを心待ちにしています。その時には絶対甲子園に行きます。で、一緒に歌います。
でも、昨年あたりからちょっと悶々としていることがあるのです。
気づいたら今までで一番長く暮らしている京都府の代表は今年も去年も京都国際高校なのですが、校歌が韓国語である、ということで批判の的になっているらしい。去年は優勝校として京都に優勝旗を持ち帰ってくれた球児や選手を支えるみなさんに対する誹謗中傷はかなりひどかったと聞いています。
今年の夏はふるさと群馬代表の健大高崎と京都国際が一回戦で当たってしまうという、私にとってはなんとも悩ましい対戦カード。京都国際が勝利し、甲子園に校歌が流れたわけですが…昨年に引き続き、韓国語の校歌に対して、SNSで批判的な意見が投稿されたりしたようです。
どうして校歌が韓国語だとヘイトの対象になるんだろう。批判的な思想を持っている人がいることは理解しているのだけれど、感覚的によくわからない。そして、これが英語だったり、ドイツ語だったり、フランス語だったりしても、同じような反応が生まれるのだろうか。
考えても答えは出ないのですが、ずっとモヤモヤしています。
だからぜひ、甲子園で英語の校歌を。その時は必ず一緒に歌います。いや、歌わせてください。その日を心待ちにしています。
ということで、マネとして一緒に校歌を歌ってくれる予定の先崎直子ちゃんにバトンを預けます。
