高校生活は職員室の片隅で小学生の教科書を読むところから始まりましたが、お陰様で3年間過ごしている間に自然と日本語も読み書きが出来るようになり、日本社会に順応するためのちょうどいいバッファー期間となりました!高校時代に得た友人たちは、かけがえのない一生の友になりますね。1年生の時のオズの魔法使い、毎年不慣れなダンスを頑張った体育祭は良い思い出です。

幼少時代を長く海外で過ごした私は高校で日本に戻ってから、日本以外に住むことはまったく考えず、アジアと日本の架け橋になりたい、アジアの人々の生活を良くする仕事につきたいと国際協力NGOに就職し、24年!突然舞い込んできたチャンスにより、3年前に転職しマレーシアに家族で移住しました。マレーシアでの生活がどんなものになるのか、まったく想像もつかずに引っ越してきましたが、移住してみたら、なんと住みやすいこと。まず、日本で慣れ親しんだブランドの生活品、家電が勢ぞろいでまったくストレスなし。歯磨き粉はLION、洗濯洗剤はアタック。カビキラー、マジックリンもあるし、化粧品もアネッサの日焼け止めや、ビオレ等は普通に薬局に売っています。エアコンはダイキン、冷蔵庫もパナソニック、電子レンジは日立。家賃、水、ガス代は驚くほど安く、買うものも選べば安い。スーパーには日本の食材が並び、街にはIsetan、Sogo、さらにドン・キホーテやららぽーとも。

そしてマレーシアは本当の意味で人種のるつぼです。高校時代にアメリカはmelting potと学んだのを思い出しましたが、マレー系、中国系、インド系の主要3民族のみならず、アラブ諸国、東欧、韓国、オーストラリア、フィリピン等など、様々な国から来た人たちが住んでいます。なんといっても、それぞれの宗教・文化の祝日をみんなでお祝いするので、お休みが多くて嬉しい。欧米ではクリスチャンじゃない人もいるからMerry Christmasとお祝いするのではなく、Happy Holidaysとお祝いすることがエチケットのようですが、マレーシアではムスリムのスタッフからもMerry Christmasとお祝いされます。ヒンドゥーのお祭りでも、中国正月であっても、みんなでお祝いするので、年中お祝だらけ。

娘の学校も、まさにアジアが凝縮されている感じ!お友達のお弁当はそれぞれ国の個性があり、聞いていて楽しいです。チャパティにカレー。チャーハン。肉まん。ビビンバ。サンドイッチ。フライドチキンとポテト。娘はのり弁、時々ゆかり。みんなそれぞれで受け入れられ、別々が当たり前。個性的で当たり前。キャラ弁にしなきゃと悩む人はいません。また日本の幼稚園は圧倒的に送り迎えはママでしたが、マレーシアはパパ、ママ、おじいちゃん、おばあちゃんとそれぞれ。それもスーツの人がいたり、短パンにビーチサンダルの人がいたり、ドレスの人がいたり、ランニングスタイルの人がいたり。Jason Momoaのように長髪・入れ墨のパパがいたり、坊主の人がいたりと風貌も様々。日本では周囲と違うと窮屈な思いをすることもありますが、ここではスタイルも気持ちも自由。

マレーシアで生活していると、国のパワーを感じます。どんどん新しいことを取り入れ、人も招き入れ、進化していく。海外に暮らすのは楽しいし、世界が広がると実感している日々です。皆さんもチャンスがありましたら、ぜひ日本から少し出てみるのはいかがでしょうか?